『鬼女 文車』                                         イラスト Hangedman
文車妖妃(フグルマヨウキ)という、文章を運ぶ荷車の妖怪です。恋文や相手を呪う手紙にこめられた残留思念や言霊が、蓄積して妖怪になったものです。媒体が紙のため、火や湿気を嫌い、書物や手紙を大事にしない者を忌み嫌うとされています。
諸国百物語」巻三には、美しい稚児に懸想して与えた文が、投げ捨てられて縁の下にたまり、執心が積もって火となり、稚児の懐に入ったという話があり、これが文車だったとされる。
現代風のアレンジという事で、スーパーカブの郵便配達員をモチーフにしました。配達中の交通事故により、届かなかった手紙に残った残留思念が、彼女を妖怪にまでなる力を与えたという設定です。
言霊や心情がテーマだったので、今回は炎のイメージで描きました。また、思想の違いの表現に炎の色や、書物より飛び出る悪魔や女神といった思想を反映する存在にもこだわったつもりです。が、それが仇となったか、色の使いすぎとイラスト面のゴチャゴチャで、イマイチよく分からない作品になってしまいました。
また、足下の風や霧、また脚を逆につけることにより、その者の不気味さ、生きている感じの無さ、また勢いの良さや、速さを表現したつもりです。が・・・コレもイマイチ分かってもらえなかったり・・・・。
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