『鬼神 オオミツヌ』                     イラストレーション Hangedman  
正しくは、八束水臣津野命(ヤツカミズオミヅヌノミコト)という。『出雲風土記』において、国の小ささを嘆き、対岸から島を引き寄せたという。いわゆる『国引き神話』で有名な神で、またの名を『ダイダラボッチ』や『デイダラボッチ』と呼ばれる。巨大な肉体を持つため、日本全国の湖は、オオミツヌの足跡であるという。スサノオの孫で、出雲の王族の一人である。名前の由来は「海辺の野の主」という意味で、これは朝鮮半島にまで勢力を拡げたとも、その理想を掲げた意味であるとも呼ばれる。
イラストでは、土から作られたオオミツヌが、竜巻や雷を発生させ、街を破壊している。
過去に、風土や情緒を重んじる人種であった日本人が、バブル期の繁栄に踊らされ、他人との情をも私利私欲のために踏みつけにし、弱い者から奪い、挙句に国のリーダーである総理大臣が『美しい国』という言葉や『愛国心』という言葉を、戦争や軍隊を望むために利用いている。にもかかわらず何もかもに無関心で、自分さえな日本人。子供ですら、友達との協調性の下に、誰か一人を吊るし上げ嘲り、自殺するまで虐げる。今度はそんな日本人の心の器の小ささを嘆いたオオミツヌが、戦後復興のパワー、高度経済成長の前向きさ、更には1000年前の風土や情緒を重んじる心を再び引き寄せるため再び現れた。今や崩壊したハズの繁栄(バブル)にしがみつき、弱者から吸い上げる権力者ごと、繁栄の象徴である街を破壊している。まぁイラストでは表現しきれなかった部分もあるのだが・・・・。
また、これを用いるのは不謹慎であるかとも考えたが、北海道で起こった竜巻や、今冬の暖冬、アメリカを襲った巨大ハリケーン、鳥インフルエンザ等の未知のウィルス・・・・。日本のみならず世界各地で起こっている異常気象・・・。
これら人間が私利私欲で引き起こした環境破壊が原因と思しき災害を、神々の怒りにたとえて、オオミツヌの下半身は竜巻にした。今各地で起こっている異常気象は、竜巻のみならず、全てが自然からの復讐、神々からの粛正なのではないだろうか?
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